CD-i と VCD
CD-i
CD-i の詳細については、http://www.cdinteractive.co.uk/forum/ または http://www.icdia.co.uk を参照してください。
CD-i は Philips の古い規格で、実際には CD Interactive と呼ばれます。CD-i ディスクは、CD-i コンソール向けに作成され、「Green Book」規格に準拠しています。
CD-i ディスクは CD-i プレーヤー上だけで再生できるように設計されているため、通常の CD 規格からの逸脱が許可されています。この新しい規格は Green Bookと呼ばれています。CD-i ディスクの TOC には、データ トラックのエントリは含まれません。TOC にはオーディオ トラックだけが含まれています。その結果、CD-i ディスクのトラックを参照する CD/DVD-ROM ドライブはあまりなく、参照した場合も、不正な開始アドレスとアドレス長を取得することがよくあります。IsoBuster はこの補償を試みますが、(TOC が正しくないせいで) ドライブが読み込みを拒否したり、正しい情報を読み込まない場合、認識できないことがあります。そのため、複数のシステムで CD-i ディスクの読み込みを試すことをおすすめします。ドライブによっては、良好に動作するものがあるでしょう。
CD-i ディスクにデータ トラックしか含まれていない場合は、メディアをマウントして中身を参照できる可能性が最も高まります。CD-i 上にオーディオ トラックが存在する場合、その CD-i を正しく読み込めるドライブを見つけることはきわめて難しくなります。この理由は、TOC にデータ トラックは含まれず、オーディオ トラックは含まれるためです。したがって、ほとんどの CD/DVD-ROM ドライブは CD-i がオーディオだけを含むもの (つまり、オーディオ CD) とみなします。この装置では、オーディオ CD からデータを読み込むことは許可されていません。ただし、レイアウトにも多少依存します (一部の CD-i ディスクは CD-i としてファイナライズされています (したがって動作する可能性があります) が、実際は CD-ROM/CDDA ディスクであることが多いため、標準のオーディオ プレーヤーでも再生できます)。
CD-i を認識できる保証はありません。また、この形式は長い間「手付かずの状態」であったため、改善される見込みはまったくありません (異議を唱える人がいるかもしれませんが)。そのため、最近の CD/DVD-ROM ドライブではあまりサポートされていません。
CD-i ディスクではファイル システムも異なります。
詳細については、ファイル システムの項を参照してください。
Green Book (CD-i) 規格で作成されたビデオ CD は、デファクト スタンダードとなった White Book 規格には準拠していません。したがって、Green Book 規格で作成されたビデオ CD の多くは、PC で処理できません。IsoBuster では、ほとんどのビデオ CD の中身にアクセスすることが可能です。なぜなら、ほとんどの場合、CD-i ディスクは CD-i としてファイナライズされて、データだけが含まれているからです。CD-i ビデオ ディスクの多くは、スタンドアロンのビデオ CD プレーヤーで動作します。
White Book VCD 2.0 から 展開した mpg は、すべての VCD 作成書き込みソフトウェアで処理できます。VCD 2.0 に準拠していない mpg を展開した場合 (例えば CD-i から)、多くの VCD 作成アプリケーションで問題が発生します。ただし、ストリーム (Yippee) から VCD を作成することが可能のものもあります (WinOnCD、Adaptec VCD Creator 4.0 など)。
マイナス面は、CD-i プレーヤーが CD フォーマットを点検し、mpg の見え方を変更してしまうことです。その結果、ほとんどの CD-i プレーヤーで、CD-ROM に格納された mpg が読み込めなくなります。しかし、CD-ROM に変換するそもそもの目的は PC で mpg を表示させることです。PC の Mpg デコーディング ソフトウェアがあれば、問題ありません。
お気に入りの CD-i 動画をすべてCD-ROM に「バックアップ」して、Windows で表示させることができます。
VCD
VCD またはビデオ CD は、CD のビデオ コンテンツ用に設計された規格で、スタンドアロンの VCD プレーヤー (テレビの下に配置されているプレーヤー) で再生することができます。この規格は White Bookと呼ばれます。White Book VCD をGreen Book ビデオ CD と間違えないでください。
VCD は通常のデータ CD との互換性があります。また、中身にも簡単にアクセスできます。ファイル システムとして、ISO9660 が必ず必要ですが、Joliet ファイル システムも付属している場合があります。
VCD CD のファイルとディレクトリのレイアウトは固定です。CDI ディレクトリにはコンテンツが含まれるため、VCD は CD-i コンソールでも再生可能です。また、MPEGAV ディレクトリには実際のビデオ ファイル (*.DAT ファイル) が格納されています。この *.DAT ファイルは、2 番目のトラック (および使用可能な場合は後ろのトラック) に配置されている参照データです。VCD の 2 番目以降のデータ トラックには、主に M2F1 セクターでインターリーブ可能な M2F2 セクターに実際のビデオ データが含まれます。
ファイル システムが破損して、ビデオ (*.dat) ファイルを見つけられなくなっても、IsoBuster で、2 番目以降のトラックから、[Mpg データのみの展開]を実行することができます。IsoBuster は、このような状況に対しても有効なリカバリ機能を搭載しています。